2021年、特定非営利活動法人しあわせなみだは、「見えづらい暴力を可視化する事業」に取り組んでいます。
1.取り組みたい課題
ダイバーシティの実現に向け、多様な存在が尊重される中で、これまで見えづらかった暴力が、可視化しつつあります。
障がい児者への性暴力、AV出演強要、ヘイトスピーチ等、マジョリティによって隠されてきた人々の人権が、侵害されていたことが、わかってきました。
その多くは相談機関や法制度が整っておらず、暴力被害者は困難を抱え、孤立しがちです。
2.原因と解決策
<原因>
・マイノリティが暴力を経験することが、想定されていない。
・多くの場合、暴力加害者はマジョリティであり、自身の言動が暴力であることに、気づいていない場合もある。
・相談機関の多くはマジョリティを想定しており、マイノリティには利用しづらい。
<解決策>
・マイノリティが暴力を経験するリスクが高いことを、市民が知る機会を作る。
・暴力に関する法制度の整備が、ダイバーシティの理念に基づくよう促す。
3.事業内容
★1)障がい児者への性暴力撲滅啓発に向けた動画作成
「障がい児者への性暴力で被害者も加害者も作らない社会へ」
★2)見えづらい暴力撲滅啓発に向けたイベントの実施
★3)小冊子の作成配布
4.中長期的な目標
<3年後>
・マイノリティが持つ暴力のリスクが共有される
・刑法性犯罪処罰規定に「障がい児者」の概念が盛り込まれる
<最終目的>
・多様な存在が尊重され、孤立することなく、安心して暮らせる社会の実現を目的とする。
・暴力に関する施策の整備にあたり、障がい児者や外国にルーツを持つ人々等、多様な人々が議論の場に参加し、実態に即した見直しが行われる。
この事業は日本財団の助成を受けて実施しています