Vol.4 二次的トラウマ

※フラッシュバックを起こす可能性があります。お気をつけ下さい。

2年程前にお付き合いしていた彼女との出会いがきっかけでした。

いつもにこにこしていたその子の腕には無数のリストカットの傷跡。
精神科の薬を大量に服用することもありました。
僕はその子の苦しみを聞いて受け止めて、助けたいと思いました。
しかし、想像を絶する内容でした。

幼少の頃から親からの暴力。
殴られ、目の中に七味唐辛子を入れられたこともあり、唐辛子を見ることが嫌いでした。
中学2年のときには、肉親からのレイプ。たくさんの性的虐待。
家に帰ることができないこともあり、公園で時間をつぶしていると
複数の非行少年たちにレイプされ、回されました。
そのときの気持ちを聞いたら
「人に知られることが一番怖かった。
だから、なくなった制服のボタンを探すことで必死だった。」
それから、自傷行為を始め、援助交際を始め、
インターネットで知り合った男性とラブホテルでドラッグを使用したこともあったようです。
恋愛についての認識も変わってしまいました。
たくさんの男性と付き合ったようですが、デートで行ったことがあるのはラブホテルだけ。
「男はセックスすることだけしか考えていない生き物」そう思い、
何かあるとすぐに体でお返ししていました。

付き合う前、出会って2か月したころ、用があり、
僕のアパートにあがったことがありました。
帰るときに言われました。

「家にあがって、セックスをしなかったのは初めて。
みんな体を要求してくるのに・・・」
僕はものすごく悲しくなりました。
この子を心から大事にしてあげられた人間はいないのか。

付き合ってから、彼女はいつも「暴力して襲ってほしい」と要求してきました。
僕は何度も泣きました。
父親からのレイプのトラウマは、今もきっと、「自分が悪いから・・。」と心のどこかで感じて
彼女には「愛情」という認識になっていたのかもしれません。
たくさんたくさん絶望しました。
僕も人間が欲望の塊にしか見えなくなりました。
二人で自殺も考えました。
僕は救いたかったはずなのに、いつの間にか
もうこの世界に絶望して何もできなくなっていました。
解決方法がわかりませんでした。
このままではお互いの心が死んでしまうと思い、彼女とは別れました。

あれから数年、今でも性的なものに恐怖を感じています。
誰しもが当事者。

被害にあわれた方へ
あなたは悪くありません。そして、あなたを受け入れてくれる人や場所は必ずあります。
だからどうか、自分を大切に、自分を愛してください。

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